2018年7月15日 (日)

歌舞伎鑑賞教室「日本振袖始」

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まず初めにフォトスポット。インスタ映えないので本人の画像は割愛させていただきますが、素戔嗚尊と岩長姫の間に立って一緒に写真が撮れます。

「解説 歌舞伎のみかた」
今回は坂東新悟さん、スッポンからのご登場です。スラッと背が高くて浅葱色の袴姿も爽やか。そして、いつも思うのですが女方のかたって手がお綺麗ですよね。
お馴染みの舞台や鳴物などの解説に加えて、今回面白かったのが竹本の解説。今日の演目のさわり部分をまず普通に語ってみて、次に現代語で語ってみる。と、山があって川があって崖が切り立ってるくらいの……特に難しいことは云ってません、みたいな。更に、ポップなメロディで歌ってみる。って、太夫さん(樹太夫さんだったかな、お名前を失念してしまいました、済みません)あくまで真面目なお顔で歌われてるのが面白かったです。ちなみに、今日は文楽公演のような左右に縦書きの字幕があります(文楽より大きいです。あとふりがなも入ります!)
途中、名剣を探して村の男たちが乱入するのですが、逃げる新悟さんが客席まで下りて来られて、空いていた並びの客席に坐られました! (三人+通路挟んでお隣です……)

Img_20180715_103950 「日本振袖始―八岐大蛇と素戔嗚尊―」出雲国簸の川川上の場
そういう訳で、竹本は四丁四枚、山台での出語りです。前半、最初は生贄の稲田姫(新悟さん)の、次に岩長姫(時蔵さん)の舞踊ですね。岩長姫、八つの酒甕を飲み干しながら次第にに酔っぱらっていきます。
後半は、いよいよ素戔嗚尊(錦之助さん)が登場。岩長姫は実は八岐大蛇で(あ、ネタバレします(笑))本性を現すのですが、その表現方法が斬新ですよね。……オロチ・エイト、8人のオロチさんSです。(それを再現したくろごちゃんも凄いですが……)オロチさんはヘビツノ(ネコミミみたいに云ってみた)もキュートですし、時蔵さん以外のオロチさんは袴の裾が短いのでちらっと見える鱗模様の履物も何やら可愛いです。時蔵さんオロチと素戔嗚尊が立廻っている時に、他のオロチさんが甕を守るように待機しているのは、何かフォーメーションがあるみたいです。

Img_20180715_104850こちらもフォトスポット、石見神楽の大蛇だそうです。結構、おどろおどろしいですね。
八岐大蛇が簸の川の氾濫を表し、素戔嗚尊が稲田姫=農業を守ったという解釈もあるとのことで、今も昔も人間は自然災害と戦って来たのだなぁと思います。

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2018年7月 8日 (日)

7月7日 Zepp DiverCity

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まず最初に、いろいろバレるかも知れませんので、ご自分が行かれるまで楽しみにされたい方はご注意くださいませ。もっとも、セトリは会場によって変わりますが。

さて、GO!スカ、張り切ってお台場に行きますと……何やらEXILEさんとかぶっておりました。あちらは野外でしたので、ちょうど開場の呼び出しをしている時に、ご機嫌なダンスミュージックが流れてまいりました。それはともかく、会場に入って待ち時間に流れていたのが……「守ってあげたい」「木枯らしに抱かれて」「ハイスクールララバイ」「ウォンテッド」etc.わ~、マサムネさんっぽい……。今までZeppで「異邦人」が流れたことなどあるのでしょうか……。
日替わりで衣装のテーマがあるらしく、この日はパジャマ。崎ちゃんが患者っぽいといじられていました。アンコールで上だけティーシャツに着替えた時は、テツヤさん曰く「ゴミ出し」……。
最初3曲くらいハードめだったので、攻めてる感ありましが、中盤はゆったりでした。思ったより定番のものはなかったかも。でも、やっぱり最近のものが多いですね。51歳なので51位の曲が「インディゴ地平線」。実は私はいつも一番はこの曲です。以前に野外でちょうど夕暮れだった時の感動が忘れられません……。久しぶりで何だっけだったのが「ババロア」。マサムネさん曰く「サカナクションみたいでいいでしょう? だけど、彼らのデビューより前」だと自画自賛。カバーは今回も騒音チェッカーの投票で「Automatic」。崎ちゃんの「恋のバカンス」が聴きたかった……。新曲「やまぶき」(仮題、表記不明)のお披露目は、この日が初だそうです。前日の初日にはなかったとのこと。七夕だけど「涙がキラリ☆」はなかったです……。
アンコールからは恒例の写真撮影OKタイム。わたくし、この日のために高ズームのカメラを買いましたことよ。……が、しかし、ブレブレ……下手か! 皆のスマホの方がよく撮れてない?(たぶん機械の性能のせいではない……)皆で一緒に写真を撮る時は、梅ちゃんが「ハイチーズ」的に「1、2の3」でサンとかサがつくイラストを出すので、そっちを見てしまってカメラの方を見ていなかった人も多いはず……。

GO!スカは、確か初回は勇気がなくて行けませんでした。あと、行くつもりだったのに花粉症がひどくて行けなかったことが1回。その他は参加しております。が、スタンディングは久しぶりです。……ちょっと初心に返ってみました。その昔は、ホールでクラシックコンサートみたいに全員が坐ったままだったこともありましたが……。あったんですよ、そんな時代が。

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2018年6月30日 (土)

歌舞伎「近江のお兼」「曽我綉侠御所染」「高坏」

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「近江のお兼」
巡業、東コース初日の江戸川区総合文化センターです。今日はロビーに菊之助さんのお母様と奥様がいらしてまして、何故か休憩時間中に写真撮影会になってました……。
さて、「近江のお兼」、楽しい所作事です。余談ですが、晒を使った舞踊を最近観たよな、と思って自分のブログを探したのに見つからない……1時間くらい格闘した結果(……)何故か昨年12月の国立劇場「今様三番三」のカテゴリーが外れてました……。
近江のお兼さん、力持ちっていうのが面白いです。元は下駄で暴れ馬の手綱を踏んで止めたみたいな話だそうですが、今回は梅枝さんのお兼は漁師(坂東やゑ亮さん、尾上音蔵さん)相手に華麗に立廻ります。白い晒を新体操のリボンみたいに操るのが素敵です。浅倉南ちゃんが見えました……って、このネタはもういいですか……!?

「曽我綉侠御所染」御所五郎蔵
休憩時間にイヤホンガイドで菊之助さんのインタビューが入るのですが、普通にお話されている時の声も素敵ですよね~。
御所五郎蔵:菊之助さん、星影土右衛門:彦三郎さん、皐月:梅枝さん、逢州:米吉さん、です。今回は専用劇場ではないので花道は舞台両端のちょこっとのでっぱりですが、左右での五郎蔵と土右衛門の渡り台詞も、逆に近くて面白いです。
このお話は、ホント逢州が可哀想で。確か昨年のニザ様の時も米吉さんだったと思うのですが。米吉さん、もう本当に可憐ですよね。歌舞伎座の時との違いといえば……五郎蔵が斧琴菊の着物に菊五郎格子の襦袢だったこと……かしら……。

「高坏」
これも楽しい舞踊で。狂言「末広かり」っぽく、高坏の代わりに高足(下駄)を買わされて、挙句に下駄でタップダンスというのが愉快です。元々は六代目菊五郎の希望で作られ、十八代目中村勘三郎がさんが何度も上演したとのことです。さもあらん、勘三郎さん、勘九郎さんがいかにも得意そうなお役です。
大名(團蔵さん)と太郎冠者(橘太郎さん)と花見にやって来た次郎冠者(菊之助さん)は、大名に高坏を買って来るように云われます。高坏が何か知らない次郎冠者は、高足売(萬太郎さん)に上手いことまるめこまれて下駄を買わされ、また持っていた瓢の酒を飲んで酔っぱらってしまいます。次郎冠者の人の好いとぼけた調子も微笑ましく、さらに酔ってご機嫌で踊るのが面白いです。下駄タップダンスは圧巻です。

地方の劇場ではお客のマナーが云々と、まあよく云われることですが、でも携帯電話が2回も鳴るのはさすがに……。あと、仕事の都合で後の記憶のためにちょっと写真を貼らせていただきます……。
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2018年6月17日 (日)

歌舞伎「夏祭浪花鑑」「巷談宵宮雨」

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「夏祭浪花鑑」 鳥居前、三婦内、長町裏
団七が正義のために義理とはいえ父親を斬ることができるか―――とかの前に、そもそも玉島磯之丞がダメだと思うのですよ。女性と一緒にしといたら手を出すからって、美人のお辰が自分の顔を傷つけるなんて言語道断ですよ。そうやって皆が甘やかすから坊ちゃんがダメになるんじゃないですか……と思うのですけど。
団七:吉右衛門さん、三婦:歌六さん、徳兵衛:錦之助さん、お辰:雀右衛門さん、義平次:橘三郎さん、おつぎ:東蔵さんというベテラン勢に、磯之丞:種之助さんのボンボンらしいおっとりさ加減と琴浦:米吉さんのおきゃんな可愛らしさ。そして、住吉ではお梶:菊之助さん、市松:寺嶋和史さん。おじいちゃまに背負われて行かれました。

「巷談宵宮雨」
続きまして、こちらは江戸の夏祭。強欲な爺さん殺しという内容もちょっと似てるんですけど、最後が怪談……。そういえば、この日の帰りはお迎えがなく、その後の夜道を独りで帰らなければならないのを忘れてました……。
好色で強欲の龍達(芝翫さん)の持つ百両欲しさに、甥の太十(松緑さん)が伯父を毒殺する。こう書くとおどろおどろしいですが、龍達は剽軽だし(志村けんさんのコントのおじいさんみたいです……)太十も小悪党だけど情のある結構いい奴です。ふたりがポンポン云い合うのも賑やかで楽しいです。あと、皮膚病だったり蚊だったりと本当に痒そうなのです……。
太十が毒を盛ったことを知らない女房おいち(雀右衛門さん)が龍達に憑り殺される(たぶん)のはとばっちりですが。まあ、自殺した龍達の娘・おとら(児太郎さん)をいじめてたっていうのはありますけど。太十が龍達の死体を捨てに行っている間、独りで待つ暗い家に龍達の幽霊が現れるところが一番怖いです。

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2018年6月15日 (金)

中つ国レストラン

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お誕生日に美味しいものを食べる会。のもこさんの誕生日の関係で毎年だいたい6月の第一金曜日になることが多く、そうすると毎年だいたいコミケの当落発表の日になります……。そうすると、どんなに素敵なレストランに行っても毎年だいたい原稿やらなきゃねって話になります……。いえ、有難いことに取れました、ええ、有難いです。今回はもう前もって会場近くのホテルをばっちり取ってあります。ふふふ……。

それはともかく、今年は銀座にある「アロッサ」というニュージーランド料理のお店です。お料理も美味しかったし、お店の人もいい感じでした。窓からはティファニーが見えました……。
まずアミューズはババロアみたいなふわふわクリームチーズのキウイジャムがけと、濃厚チーズクッキー。写真の葉っぱ型のパン皿とかエルフっぽいですよね……!? 人気の前菜、キングサーモンの40度コンフィは生のような燻製のようなバランスが絶妙。
Img_20180608_195450 そして、こちらはメインのNZ産ビーフ。柔らか~い♪ お料理に合わせてNZワインを用意してくれるコースでしたが、スパークリングワイン、白ワイン、赤ワイン、どれも美味しかったです。よいワインは悪酔いしませんよね。
デザートはアボカドのムース。珍しいなかにもどこか懐かしい味。のもこさん絶賛の自家製パンも美味しかった!
Img_20180608_202707_2主賓ののもこさんがお手洗いに立っている間に、すぐさまお会計をしてくれるくらい気の利いている店員さん。まあ、我々もう小学校一年生からの長い付き合いなので、そんな気を遣う仲でもないのですが。でも、口コミで店員さんの対応の評判が良かったのも頷けます。

そして、やっぱり憧れのニュージーランドに行きたいです!

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2018年6月14日 (木)

うさぎお~いし

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美味し……。ビアトリクス・ポター的に、ピーター父の遺影は既にパイな今日この頃……。

超アグレッシブなピーターラビット。愛と友情の感動アクション冒険映画です……。(ネタバレすると思いますので、ご注意を)動物はすべてモフモフ加減も精密で、仕草もピーターなどは結構ウサギっぽい……のに、常にドヤ顔。あと青い上着はデニム地みたいですな。妹たちも兄の言いなり……もとい、お転婆です。義理の(?)いとこ、ぽっちゃりロップイヤーのベンジャミンが可愛いです。が、ピーターの無茶に振り回されて、友情にひびが入り気味……。
さて、宿敵マクレガーおじさんが冒頭でポックリ逝ってしまいます。後釜にやって来たのが又甥の若きマクレガー。トーマス・マクレガーはハロッズに勤める潔癖症の若者で田舎嫌いなのに、隣家のウサギを愛するビアと恋に落ちたがゆえに、ピーターと泥沼の三角関係に……。結構、凄まじい戦いです……。そもそも、畑はマクレガーさんのものだし、野菜は食べるばかりじゃ育たないのだし、よく考えたらトーマスは正当な権利を主張しているだけなのですが。ピーターはトーマスにアレルゲンのベリーを食べさせたり、電気ショックで1メートルくらい吹き飛ばしたり、屋根から落として半日気絶させたり……トーマス、死んじゃうから! 最終的にはダイナマイトで吹き飛びました……いろいろなものが。エンドロールに「人間に虐待してません」って注意書きを入れておくべきだと思います……。まあ、そんな感じでいろいろあるんですが、最終的には拳を合わせた者同士、お互い会話ができるくらいに通じ合うのでした。
全体的に陽気なミュージカル仕立てで、人間のキャスト(?)も凄いですが、ピーターたちの中の人も凄いです。

写真は湖水地方にあるポターのミュージアムです。昔、湖水地方に行った時に「凄い」「綺麗」と湖の写真をたくさん撮ったのですが、後で見たらどれがどの湖か分からなくなってしまいました……。あと、ハイキングに行ったら山中で迷って、もう日本に帰れないかと思いました。(ちょうど、お迎えのバスが来る時間が迫っていたので)でも、やっぱりイギリスはいいですよね~。また行きたいです。

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2018年6月 9日 (土)

雅楽器の魅力

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今回の公演ではタイトルの通り、最初にそれぞれの雅楽器のみでの独奏があって、なかなか面白かったです。試しに、簡単ではありますがそれぞれの感想を書いてみたいと思います。

笙「黄鐘調調子(おうしきちょうのちょうし)」
笙ってパイプオルガンみたいな音だと思うのですよ。(注:意見には個人差があります…)何だか荘厳な感じがします。今日は竽(う)という笙よりも大きい楽器が登場しました。一オクターブ低いそうで、バス笙ですね。今では合奏には使われない珍しい楽器です。

篳篥「八仙急(はっせんのきゅう)」 
篳篥って昭和ムード歌謡みたいな音だと思うのですよ。(注:意見には個人差があります…)リード楽器だからクラリネットのような音がするのかも=チンドン屋さん……みたいな連想で。(済みません……)両手に収まるくらいのサイズなのに、凄く大きな音がしますね。

龍笛「蘇莫者破(そまくしゃのは)」
横笛はどことなく不安な感じがします。(注:意見には個人差~以下略)何だろう、音階が落ち着かないというか、急に高音でビックリするみたいな。ちなみに「蘇莫者」の破、「八仙」の急とか序破急のことですね。破なので、テンポがいいです。が、この八多良(やたら)拍子というのも微妙に落ち着かない。(済みません……)

琵琶「秘曲 楊真操(ようしんそう)」
秘曲=奥義伝授って凄いです。琵琶って「ベベン」って云いますが、これってつまり二絃を鳴らしたってことですね。返撥は……スクイのことですね。ベベベベン、ベベン、(下から)ベベベベン、という繰り返しです。琵琶本体に撥をしまうところがあるのも面白いです。あと、衣装が狩衣なので袖が邪魔じゃないかしら、と思います……。

箏「太食調掻合(たいしきちょうかきあわせ)、抜頭(ばとう)」
箏は、ほぼ今の箏ですね。でも、女性が正座して前のめりなイメージなので、雅楽器の演奏の基本姿勢が胡坐なんですが、楽器までが遠そうな気がします。さて、本日の目的は「抜頭」でした。軽快で楽しい曲です。余談ですが、大窪永夫先生が優雅に鼻をおかみになるのもさすがでございました……。

神楽歌「朝倉」
続きまして、合奏です。神楽笛、篳篥、和琴、そして歌が入ります。やっぱり神楽笛のほうが落ち着きます……。和風な音色で。あと、和琴も美しい音ですよね。柱がないので平べったいです。掻き鳴らした後に、そっと控えめに弾くのが和な感じ(?)なのです。歌は大窪先生のご子息がよいお声で。笏拍子って平面で打つのではなくて、T字型で打つのですね。
舞台も書割りだと思っていた部分が実はそうではなくて、奥に幔幕を張り巡らせた前に篝火が置かれて夜神楽みたいになっていたのも素敵でした。

管絃「散手序(さんじゅのじょ)」
絃はなくて管だけです。笙、篳篥、笛がそれぞれ二名ずつ。退吹(おめりぶき)という輪唱みたいな演奏法で、追いかけているはずなのにたまに全員が合う、というのが面白いです。

管絃「雉門松濤楽」
国立劇場や皇居をイメージした新作とのことです。今度は琵琶と箏の絃も加わりまして、華やかでした。

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2018年6月 2日 (土)

歌舞伎「妹背山婦女庭訓」「文屋」「野晒悟助」

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本日は初日なのに空席が多くてちょっと残念ですが。と云うのも、今月は実は私自身も「夏祭浪花鑑」が観たいなぁとは思っていたのですが、昼の部が予想以上に面白かったのです。オススメです!

「妹背山婦女庭訓」三笠山御殿
そうは云っても、妹背山の御殿はあまり好きではありません……。だって、お三輪ちゃんがあまりにも可哀想すぎる! まあ、通しで観たら凄く面白いのですけど。入鹿サマのラスボスっぷりとか。幻のアイテム手に入れないと倒せないってどんだけですか……。
そもそも入鹿(楽善さん)の衣装も凄いです。黒地の胸の真ん中に閻魔模様って……。鱶七どん(松緑さん)の柄on柄(弁慶格子の裃)も難しい着こなしですけど。そういえば、今回は平成27年の歌舞伎座の時と同じ役の方が多いですね。ごちそう、おむらは芝翫さん、お綺麗でした。(前回は中車さん……い、いえ、お綺麗……でした、よ……?)
そして、お三輪は時蔵さんです。いじらしい。もうホントいじめの女官が酷いです……。ええと、見た目……いや、やっぱり本職の女官はさすがだな、と……もごもご。
いつも思うのですが、だいたいさぁ、求女(松也さん)って何なのよ、女心をもてあそんで! これは忠誠心故だそうですけど、それにしたって……と思います。

六歌仙容彩「文屋」
今月も六歌仙は菊之助さんです。しかし、これは舞踊と云っても物語仕立てですし、振付も大胆で面白いです。そして、いじめの女官、再び。立役の女官です。なので、文屋康秀の扱いもぞんざいです……。蹴とばされたりしています……。(お互いに)妹背山から引き続きの方もいらっしゃいますね。

「野晒悟助」
これも面白かったです! 強きを挫き、弱きを援く、侠客・悟助の菊五郎丈がもうカッコイイんですよ! それでいて、仏道修行でストイックなところも素敵。トレードマークの髑髏に薄の着物も粋です。娘ふたりに同時に押しかけ女房されるのも頷けます。(それでまた邪険にしないで困惑しつつも優しいところがいいんですよ~)
衣裳と云えば、斧琴菊とか菊五郎格子とか満載でした。そもそも、六字南無右衛門(團蔵さん)の仲裁で浮世戸平(菊之助さん)と仲直りする場面は、あんまり話の本筋に関係ないと思っていたら、初演の五世菊五郎のためだったそうです。
悟助に惚れるふたりの娘さん。大店のお嬢さま・小田井、米吉さん。か、可愛い! 下女お牧(橘太郎さん)がおかしくていい感じです。一方、貧しいけれど心優しいお賤、児太郎さん。ホント、親想いのいい娘さんなんですよ。その他、浄瑠璃好きの子分の忠蔵(権十郎さん)とか面白かったです。
立廻り。悟助と提婆仁三郎(左團次さん)の対決です。四天王寺がおもむろに普請工事中なんですよ。まさかまさかと思っていたら、そこに足場があったらやっぱり上りますよね……。傘を使った面白い立廻り。今月も咲十郎さんのタテ、華やかでした。

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2018年5月27日 (日)

歌舞伎「雷神不動北山櫻」「女伊達」

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「雷神不動北山櫻」
幕開けは口上で、海老蔵さんがお勤めになる五役が、代々の校長先生の肖像みたいな感じ(?)で掲げてあるのが面白いです。まことにこの演目は、市川團十郎家ヒットメドレー的なお得感でございます。のみならず、例えば「毛抜」だけ観ると「ことわりや」の短冊の必要性がいまいち実感できませんが、「鳴神」と続けると「ああ、旱魃なんだなぁ」と思います。(が、まあ、短冊はあんまり必要ないですね……)
「毛抜」パートは、錦の前が梅丸さんで可愛かったです。最近は大活躍ですね。
「木の島明神境内の場」では、文屋豊秀(松也さん)と紀定義(新十郎さん)が客席に安倍清行(海老蔵さん)を探しに行きますが、姿を現した清行はこの日は「歌舞伎座に行ったけど、千穐楽だから入れなかった」そうでございます……。ちなみに安倍清行、女好きの若作り(100歳越え)のスーパー陰陽師です……。
続く「鳴神」パートでは、菊之助さんの雲の絶間姫です。いや~、ドキドキですよね。私の周囲は何故か独り観劇の女性ばかりでしたが、全員がオペラグラスで凝視でした……。(あと、一列全員がブランケットを借りてたのも面白かったんですけど……空調の当たるところだったのか……)
そんなこんなで雨が降りまして、皆で喜びの踊りもいいなぁと思います。早雲王子(海老蔵さん)の立廻りも大迫力でした。朱雀門に上がったのでまさかまさかと思っていたら、四天さんのやっぱり返り落ち、とか。長梯子を持ちだしたのでまさかまさかと思っていたら、梯子の上で王子はぶっ返るわ、梯子乗りはあるわで凄かったです。
そして、いよいよ不動明王ご降臨。せいたか童子って、私ずっと背高童子だと思ってました(制多迦童子:九團次さん)は置いといて。お芝居で不動明王(海老蔵さん)が降臨されますが、なんと今月はお不動様の出開帳。成田山新勝寺、歌舞伎座出張所です。
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「女伊達」
「喜撰」とはまた違った時蔵さんで。女伊達の木崎のお光姐さん、大阪の男伊達・鳴平(種之助さん)、千蔵(橋之助さん)を軽くあしらうくらいの男前です。最初の市松模様に宝尽くしの衣装も素敵なんですが、引抜で墨絵風の龍の衣装がまたカッコイイです。助六を意識した(たぶん)紫の足袋も粋です。傘の模様が替紋のかたばみとのことで、ちょっとファンシーで可愛かったです。

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2018年5月20日 (日)

文楽「彦山権現誓助剣」

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「彦山権現誓助剣」
面白かったです! 今日は間に30分の休憩があるだけで前半、後半2時間ずつのハードめなタイムスケジュールでしたが、夢中になって観てたので、あまり長くは感じませんでした。
お話は、明智光秀だの真柴久吉だの……は、あまり気にせず、吉岡一味斎一家の仇はぜんぶ京極内匠……でいいと思います。

須磨浦の段
吉岡一味斎を暗殺した京極内匠。姉娘お園、妹娘お菊、母お幸が敵討の旅へ出る。で、ここではお菊と子ども弥三松、若党友平が登場。偶然、内匠が通りかかり横恋慕していたお菊に言寄り、反抗されて殺害……。
ホント、内匠はふてぶてしくて悪い奴なんですよ。床は掛合いで、お菊:三輪太夫さん、内匠:始太夫さん、友平:小住太夫さん、弥三松:咲寿太夫さん、三味線:清友さんです。明るい曲調で入って、弥三松が駆けて出て来るところとか可愛いです。人形:蓑太郎さん、友平とお菊が喋っている時にひとり遊びしてたりとか、急にあちこち走り出したりするのも子どもらしくて可愛らしい。咲寿太夫さんのお声もぴったりです。友平は真っ直ぐで忠義者、小住太夫さんの大きなお声で。お菊の死に責任を感じ、次の段で切腹してしまうのですが。

瓢箪棚の段
一方、今度は美貌の女傑お園 VS 内匠。お園姐さん、女だてらに鎖鎌を振り回してカッコイイです。お園も内匠もいろいろ変装したりしているのも面白いです。でも文楽の場合、遣ってる方で正体が分かってしまったりしますが……。お園:和生さん、内匠:玉志さん。内匠が瓢箪棚から飛び下りる迫力のパフォーマンスも。後半は三味線も面白かったり、迫力があったりします。藤蔵さんとツレ清公さん。津駒太夫さんは、相変わらず近いです……。朱色の見台が素敵でした。
前半は希太夫さん、寛太郎さん。博奕打ちに変装した内匠が、機嫌よく惣嫁をからかっています。惣嫁お鹿、お福ちゃんはやっぱり愛嬌がありますよね。

杉坂墓所の段
ようやく六助の登場。気は優しくて力持ち的なヒーローです。浪人に変装した(って、まあ元から浪人なんですけど)内匠に騙されて負け試合を約束したり、弥三松を託されたりします。

手谷村六助住家の段
幕の閉じたまま口上があり、お囃子で始まります。この段はちょいちょい笑いをぶっこんで……もとい、ところどころにおかしみがありますね。独身・六助さんの家に、押しかけ女房と押しかけ姑が押しかけてくる……。押しかけ女房、許婚のお園姐さんです。それにしても、六助は情に篤いのだと思うのですけど、ややマザコン気味だし、やたらめったら子ども可愛がりすぎ……。(あと、弥三松はオトナの男性に懐きすぎ……)お幸を遣う勘壽さんが素敵でした。蓑之さんとか玉延さんとか頑張って欲しいです。
とか云いつつ、済みません、今回もやっぱり千歳太夫さんばかり見てしまいました……。白熱する千歳太夫さんの隣でクールな富助さんがまたいい感じなのです……済みません。

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